ペーパークラフト(紹介編)

 ペーパークラフト。なんと高級そうな響きでしょうか。
 その高級そうな響き通り、これまでご紹介した工作とは一線を画す完成度があります。
 そしてもちろん、作る難易度も段違いと言っていいでしょう。
 ペーパークラフトと言うと、薄い紙を印刷して貼り合わせて作る作品が一般的です。昔はペーパークラフトの本を買ってその本を切らなければ作れませんでした。しかし、今ではプリンタ会社のCanonのページに行くと無料で展開図をダウンロード出来たり、CGを作るとペーパークラフト用の展開図に変換してくれるソフトがあったりと、ペーパークラフト作りもだいぶ敷居が下がりました。
 しかしです。ここで紹介するペーパークラフトはそんな生易しいものではないのです。あえて時代に逆行し、お手軽感ゼロの質実剛健な作品作りを目指しています。
 一般的なペーパークラフトの構造を思い出して下さい。薄い紙で出来ていて、中は中空ですよね。そのため、少し強く握るとへこんでしまい、飾るだけの作品になりがちです。そして、掃除の際などに落としてへこみ、結局は邪魔になって捨てられる。それが一般的なペーパークラフトではなかったでしょうか。
 そんなことでは勿体ない、飾るだけでなく子供に遊んで欲しい。そのためにちょっとやそっとじゃ壊れない強度も欲しいし、可動部があって遊びの幅も広げたい。ここでは、そんな欲張りな思いで考案したペーパークラフトの作り方を紹介します。一般的なペーパークラフトとは全く異なりますので、ご注意を。


【作例】


 当ブログの作品紹介でも取り上げたゴールドマンをより詳しくご紹介します。
 基本的な材料は厚紙(お菓子の箱)と木工用ボンドです。
 色は下地の黒色はチューブのアクリル絵の具を使い、金色はエアスプレーを吹いています。エアスプレーとなると、多くの方には敷居が高すぎると思いますが、余程凝った作品で無い限りエアスプレーを使う必要はなく、100均で売っているアクリル絵具を何色か買うだけで十分です。
 まず全体像はこの様なお姿。目(頭)と両腕と腰が可動します。

 そして、バラした姿。見えないところはかなり適当で、ただの厚紙であることが分かります。目は頭にくっついている構造。

 手のアップです。一枚の紙を切ったり曲げたりして表現しています。

 動かない関節は部品と部品をただ張り合わせるのではなく、細い部品が太い部品の中に貫通し、たっぷりの木工用ボンドで固めています。これは強度を強くするためで、こうすることで部品がポロリと取れるのを防げます。もはやポロリどころか、力いっぱい引きちぎらなければ取れないほど強固で、ゴールドマンのような人型の作品の場合、体重を支える膝や腰などの部分に特に有効な接続方法です。ザックリと図に示すと、下のような構造です。

 さて、紹介は以上です。またいつか、別の作品を作りながら作り方をご紹介します。
 
 


 

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